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【SPI】AならばBの命題の問題は対偶を利用する!【公務員試験】

この記事を書いた人:添田

こんにちは。添田です。

今回はSPIや公務員試験にもよく出題される命題の問題を解説します。

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問題

ある幼稚園に通っている子供について次ア〜ウのことがわかっているとき,①~⑤のうち確実にいえるのはどれか。

ア ゾウが好きな子供は,ライオンが好きではない。

イ ゾウが好きでない子供は,クマが好きではない

ウ パンダが好きな子供は,クマが好きである。

 

①クマが好きな子供は,ライオンが好きである。

②ゾウがすきでない子供は,パンダが好きでない。

③パンダが好きでない子供は,クマが好きである。

④ライオンが好きな子供は,ゾウが好きである。

⑤ペンギンが好きではない子供は,パンダが好きである。

一見単純な問題に見えますが,考えてみると意外と複雑で難しいと思います。

実はこの問題は国語力ではなく数学的思考力が求められる問題です。

 

高校の数学Aで学ぶ命題の考え方を利用します。

命題の逆,裏,対偶

A ならば Bである という命題に対して,逆,裏,対偶は次のようになります。

命題:A ならば B である

逆:B ならば A である

裏:Aでない ならば B でない

対偶:Bでない ならば Aでない

たとえば,

命題:中学生 ならば 未成年である

逆:未成年である ならば 中学生である

裏:中学生でない ならば 未成年でない

対偶:未成年でない ならば 中学生でない

となります。

命題と対偶

次に命題の逆,裏,対偶の真偽に関して考えます。

命題:中学生 ならば 未成年である 

逆:未成年である ならば 中学生である 

裏:中学生でない ならば 未成年でない 

対偶:未成年でない ならば 中学生でない 

この例において命題は真です。

ですが,未成年には小学生や高校生も含まれるので逆,裏は偽になります。

では対偶はどうでしょうか。未成年でない,すなわち成人している中学生はいないので真であるということがわかります。

 

このように命題と対偶の真偽は一致します。

なので命題が正しいとき,対偶も必ず正しいということができます。

 

よって,問題のア,イ,ウについて,それぞれ対偶も正しいと言えるので,

ア ゾウが好きな子供は,ライオンが好きではない。

ライオンが好きな子供は,ゾウが好きでない。

 

イ ゾウが好きではない子供は,クマが好きではない。

クマが好きな子供は,ゾウがすき。

 

ウ パンダが好きな子供は,クマが好きである。

クマが好きではない子供は,パンダが好きはでない。

 

これらも正しいと言えます。よって選択肢のうち,

ゾウが好きではない→クマが好きではない→パンダが好きではない

とたどることができる②が正解となります。

 

 

 

問題解説